本文へジャンプふるさとの山に向かいていふことなし古里の山はありがたきかな
つまご屋のさくらんぼ
佐藤錦、南部町便り
佐藤錦、安美錦、
さくらんぼ
青森県南部町はつまご屋の田んぼからタニシを獲った
私がコレステロールを管理するわけ
古里の南部町と馬淵川と名久井岳そして達者村
わらで縄をなう
うまいまるごと普代海産祭り
師走る人々
めがね的愚考生活
南部町のえんぶり
阿房宮(食用菊)
の里・南部町
不思議な謎にセマル、目からうろこの物語
食べ物の記憶
湊朝市
あのなっす・さろん
ヤギのちっち
ジャガイモの味と夏休みカッパになる
西女
南部町のいいところ
芸術のことはよくわからない
えんぶりの神様
昔、むかしの豆しとぎ
ベゴ(牛)とだだ(父)とワ
(私
)と
想い石
味噌は手前味噌
佐々木ラジヲン
六月のヘリコプター
爆発するルネッサンスとお祭り
正月
正しい初夢の見方、白蛇の存在
さげじょの夜
十二支のオトシ子
旅はみちずれ、または股ずれ世は情け、踊る阿呆
旅の函館、かからん
ケツ(房総編2)
支えられて人になる
(房総編3)
絆をつなぐ(房総完結編)
ふるさと南部町りんごのかまり

八戸湊朝市ぶらぶら武士

かえるの漂着、木枯らし吹く秋の終わりの旅人よ
男蝉、女蝉
えんぶり考
盆にはぞうりがいい
郵便配達人
母の靴下
蕎麦とネギと国道
104号線
古里の秋祭り
剣吉かいわい
ざわめく心
芳川さん


えんぶり考
 


 
 春が来たと思っても遠く日の昇る朝は寒さに身をちじめストーブの薪をくべるが

家の外に出るも手はかじかみ急いで家に入るも敷居に足を取られ薪は

なんの哀れさもなくその辺にちらばっている。


春一番、田の土手から顔を出すのは蕗の蕩、北は遥かに青空に霞み山の峰は白雪の

雪が小川の水かさの流れや春の風。


 春の音の響きは秋の愁いと違い山の雪や氷の張る音は

空から吹く風の音は遠くから聞こえるえんぶりの音と似る。


 えんぶりの音は空をかすめ風を吹き名久井岳の峰を下り鉦や太鼓、笛に変わり、どうさいが土を震わし

先太夫が前に千帰り後に千帰りともの申す。

 大地に目覚め春一番の風が吹き太夫の摺るあの勇壮な姿は戦国武将の生まれ変わり

やいやいと申しあげればこのえんぶり組が参って候、とは先太夫の口上。


 笛は凍てつく寒さにも負けずひょうひょうと物語を表すかのようにもの哀しくあれ時として闊達に

謳いあげ太鼓は太鼓、腕の振りも豪快に今にも太鼓の皮が破れんとし、ここ一番のみせどころ

手ビラ鉦、天を衝く音は春のカミナリ、万物の目覚めを呼び戻し田に眠る虫たちを呼び覚ます。


 主役はめんこい子供たち



親方がどうさい棒を振り回し正月のなあヤイで始まるえんぶり唄や雪の舞う中での太夫たちの摺る姿の

 荒々しさは駿馬が荒野を駆け巡りたてがみを振り乱す姿とにている。


摺り始めが終わると子供の出番、よろこび舞、大黒舞とその子供たちは衣装を身にまとい

今からの出番をまって少し不安そうであるが舞い始めるととてもめんこく目がほそくなり胸が熱くなる。

子は宝、宝の子は神様、子供は神の子えんぶりの子はかわいい衣装を身にまとい純真無垢な

姿の笑顔の晴れ舞台、えんぶりの主役はかわいさ一番、心和むこの子たち。


 えんぶりが終わればホラそごさネコやなぎが芽をふかし山の雪は日のひかりを浴び溶け始める。


 えんぶりが終わればもう彼岸の入りには忙しく種籾の準備が始まりこの里の村人たちの

 種籾うるがしたど、まだだじゃ、が挨拶がわりになる。


    
   ああ〜明日からオラほでもそろそろ種籾うるがしねばなんねえなあ〜

 

  











 








 
 
   




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指が曲がった職人