本文へジャンプふるさとの山に向かいていふことなし古里の山はありがたきかな
つまご屋のさくらんぼ
佐藤錦、南部町便り
佐藤錦、安美錦、
さくらんぼ
青森県南部町はつまご屋の田んぼからタニシを獲った
私がコレステロールを管理するわけ
古里の南部町と馬淵川と名久井岳そして達者村
わらで縄をなう
うまいまるごと普代海産祭り
師走る人々
めがね的愚考生活
南部町のえんぶり
阿房宮(食用菊)
の里・南部町
不思議な謎にセマル、目からうろこの物語
食べ物の記憶
湊朝市
あのなっす・さろん
ヤギのちっち
ジャガイモの味と夏休みカッパになる
西女
南部町のいいところ
芸術のことはよくわからない
えんぶりの神様
昔、むかしの豆しとぎ
ベゴ(牛)とだだ(父)とワ
(私
)と
想い石
味噌は手前味噌
佐々木ラジヲン
六月のヘリコプター
爆発するルネッサンスとお祭り
正月
正しい初夢の見方、白蛇の存在
さげじょの夜
十二支のオトシ子
旅はみちずれ、または股ずれ世は情け、踊る阿呆
旅の函館、かからん
ケツ(房総編2)
支えられて人になる
(房総編3)
絆をつなぐ(房総完結編)
ふるさと南部町りんごのかまり

八戸湊朝市ぶらぶら武士

かえるの漂着、木枯らし吹く秋の終わりの旅人よ
男蝉、女蝉
えんぶり考
盆にはぞうりがいい
稲穂を拾う人
郵便配達人
母の靴下
蕎麦とネギと国道
104号線
古里の秋祭り


つまご屋com

指が曲がった職人



古里の秋祭り


 

 古里の秋祭りは村の神社から聞こえる笛だいこ。
   
古里の秋祭りの夜は情熱の夜。

老若男女、善男善女、入り乱れ、ひとつの輪に踊り

あやしくもおごそかに尊厳の意をこめて太鼓の音が村中に響く。

古里の秋祭りは稲荷神社の境内に輪を作り夜を徹して踊り明かす。

 それは村あげての一大イベント大無礼講、女男の関係もこの日は許される

とあってはただならぬ。

 あの娘のつぶらな瞳も古里の秋祭りが近くなるといっそう輝きはじめ

祭りが待ち遠しく娘3人よれば男のひな定め。



 古里の秋祭りが来る頃は、稲荷神社の境内の銀杏の葉が銀色に輝き

夕暮れ時を告げるヒグラシがカナカナ、カナカナと鳴く頃、少年は

 村の中心にある木村の豆腐屋さんにいき

五、六丁の豆腐をわけて貰い一軒、一軒、豆腐はイラネガ?

と聞くと、イラネの返事が大多数、しかたなく叔父、叔母の家へ行き無理の承知の豆腐売り。


小学五年生の少年は古里の秋祭りの境内に並ぶ夜店の月光仮面の図柄が書いてある

バッタ(めんこ)欲しさに豆腐を売る。

 街の駄菓子屋でしか手にはいらない月光仮面のめんこは村の駄菓子屋では

なかなか入荷しないのは人気があり村まで回ってこないのだ。

月光仮面のめんこを持っていると遊び仲間からいちもく置かれ時代のヒーロー月光仮面は

白バイクに乗りマントをひるがえし悪さする人達をやっつける正義の味方、月光仮面。

 
少年達の遊び場は村に唯一通るジャリ道をトラックが砂ぼこりをふきちらす中

村の稲荷神社まで自転車乗りの競争、鳥居のそばに自転車をおき

坂を登るとうっそうと繁った木々に囲まれ自転車乗りの汗がひんやりとし神社の

正面のお稲荷様が悪さはいけないぞ

とにらんでるがそれは優しさと慈愛に満ちた目である。
 
 少年達は、めんこ遊びに興じそれも飽きるとそれぞれが持ってきた風呂敷

が月光仮面のマントがわり。マントをわすれた奴は悪人の役しかない。

稲荷神社の境内に悪人追いかけ走り回る。



 青年団のお兄さん、お姉さん達が秋祭りの

準備にやってきて、じゃまだこの、わらし、早ぐ家さいって寝ろといわれ、

それもそのはずあたりはすっぽり日が落ちるのもわすれ遊びほうける。


 おとな達は夏の強い日差しをあび日焼けた顔がたくましく今年は稲の穂に

実がいっぱいつき、いがった、いがった(良かった)これで農協から借りた

 肥料代の借金が返せる。と喜び秋祭りの夜はいままで疎遠にしていた隣村の

遠い親戚までも呼び豊年満作の宴を一献もうけたいと思っている。


今では遠く思い出すあの頃の故郷の秋祭り、神社の境内にある銀杏の木はいまでも

実を生らせているだろうか?

一緒に遊んだ仲間達は今はどうしているだろうか?

 思い出せば今一度、あの神社の坂道を登りたい、帰りたい。