想い石
ひとつ積んでは父のため、ふたつ積んでは母のため
・・・・いつ聞いたことなのか
遠い記憶のかたすみに存在する、なつかしくも、もの悲しい調べ、
心の奥すむ母や父の想い、父や母は遠くその想いはますばかり
想い石・・・この石は幾ら積んでも想い石 。ひとつ積んでは父
のため、ふたつ積んでは母のため
・・・・いつ聞いたことなか
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日本三大霊場のひとつ恐山
賽の河原
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妹
十五の春、愛し知らず恋しらずの妹よ
石は憶えている、優しい妹のことを
妹よ、も一度抱きたいこの腕で
おんぶしたり抱っこしたり、泣くよ、かわいいよ、
虹がでるよ、二人で虹を登ったよ。
夏になれば病がきっとよくなるよ。
また二人で川で石投げして遊ぶよ。
秋は嫌いだ
秋は嫌いだ、妹の着ていた夏の服や、おしろい、紅、靴
など処分できない。
十五の秋、想い石・・・を残して逝く妹
一生懸命生きたよ。幸せだったよ。ありがとう。
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