本文へジャンプふるさとの山に向かいていふことなし古里の山はありがたきかな
つまご屋のさくらんぼ
佐藤錦、南部町便り
佐藤錦、安美錦、
さくらんぼ
青森県南部町はつまご屋の田んぼからタニシを獲った
私がコレステロールを管理するわけ
古里の南部町と馬淵川と名久井岳そして達者村
わらで縄をなう
うまいまるごと普代海産祭り
師走る人々
めがね的愚考生活
南部町のえんぶり
阿房宮(食用菊)
の里・南部町
不思議な謎にセマル、目からうろこの物語
食べ物の記憶
湊朝市
あのなっす・さろん
ヤギのちっち
ジャガイモの味と夏休みカッパになる
西女
南部町のいいところ
芸術のことはよくわからない
えんぶりの神様
昔、むかしの豆しとぎ
ベゴ(牛)とだだ(父)とワ
(私
)と
想い石
味噌は手前味噌
佐々木ラジヲン
六月のヘリコプター
爆発するルネッサンスとお祭り
正月
正しい初夢の見方、白蛇の存在
さげじょの夜
十二支のオトシ子
旅はみちずれ、または股ずれ世は情け、踊る阿呆
旅の函館、かからん
ケツ(房総編2)
支えられて人になる
(房総編3)
絆をつなぐ(房総完結編)
ふるさと南部町りんごのかまり

八戸湊朝市ぶらぶら武士

かえるの漂着、木枯らし吹く秋の終わりの旅人よ
男蝉、女蝉
えんぶり考
盆にはぞうりがいい
稲穂を拾う人
郵便配達人
母の靴下
蕎麦とネギと国道
104号線
古里の秋祭り
剣吉かいわい
ざわめく心
芳川さん
ぼくらはけやきの木の下で鼻水をたらしなが
やきいもを食べていた。

 そのとき名久井岳が
くしゃみをしたら
ぼくらは飛ばされた。

けやきは風に吹かれて笑っていた。

盆にはぞうりがいい




盆にはぞうりがいい。お寺まいりはぞうりで行き、通りの道すがら、この住まい
誰さんの家だったけ?
そういえば、兄が、おべでらどワより一個上のホレ誰だったけ、
などと名前もよくでてこない。今はだんなさんが亡くなり奥さんが一人で
お墓をまもっているよなどと言い。

ぞうりは新しいものよりもはきなれたほうが足によく馴染み親指と
ひとさし指の間に鼻緒がくいこむ感触がここちいい。

この道を歩くのは何十年ぶりだろうか。


 

けやきの木


せんべい屋を右に曲がり細い道を50mくらい行くと三五助の家が右にあり
その反対がわには大きなけやきの木がある。
けやきのまわりは子供達や小鳥や小動物、昆虫が寄りその木は
節穴があり友達とめんこやビー玉それぞれが持ち寄った
 宝物を隠す秘密の場所である。





父ちゃんに怒られねどそったらのもってきて、というとあんちゃんは

いいが、あんちゃんの言うことよく聞くんでいいが、誰にも言うじゃねえぞ
キセルのことは。

 あんちゃんはずぼんのポケットからキセルを出し、どれ一服するが、といい
キセルに刻みタバコを詰め、火をつけて大きく吸い込むが咳き込み苦しそうで
あるが、ああ〜、仕事のあとの一服はうまいなあなんていう。


けやきの葉のこごれびの下であんちゃんとボクは悪さを覚えた子猫のようにお互い
顔をあわせニッとわらい、連帯感なのか絆なのか妙な満足感があった。

けやきを過ぎると製材所あとの大きな建物がありそこからは急な坂道になる。
この坂道は冬になると子供たちの格好の遊び場だった。

父から作ってもらったソリをかついで30mすべるのだがこれはスリル満点だった。
坂道の下には大きな沢がありなるべくそっちほうへいかないようにと足
でブレーキをかけるのだがこれが結構むずかしい。
 あまりブレーキをかけ過ぎると距離が伸びないからおもしろくない。
きょうは貞雄がけやきの手前まですべっていった。
よおうし、あしたは絶対負けねえぞ、と暗くなるまで遊んでいたあのころ。



 
 

盆にはみんな待っている



   あのとき遊んだ山も川も父や母も盆にはみんな待っている
夕焼けトンビの七つの子や田の畦の鴨の子も
2歳で栄養失調になり亡くなったすぐ上の姉も
ラバウル沖に散った叔父もおなかすかしてみんな盆にはみんな待っている








 



























   



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指が曲がった職人